【第十五話】刺繍秘話

こんにちは”5大陸オーガニックデニム“80周年記念限定モデル”MODEL 80TH XXXX-EXTRA”を企画したPLANNERの木村です。

前回「デニムジャケット」についてお話しさせて頂きました。

もっともっと書きたい事が山のようにありましたが、長くなり過ぎるので要所要所を抜粋して書かせて頂きました。

今回はデニムジャケットの刺繍についてお話しさせて頂きます。

 

以前もお話ししましたが、素材開発を進める一方で製品の形を決めて行きます。

パンツやジャケットの設計図や仕様を決めて行きます。

これもとても時間の掛かる作業で1から全てを決めて行きます。

 

デニムジャケットの形がある程度決まり試着をした時に、ふと思いつきました。

80周年モデルはお客様が喜ぶ付加価値の有る商品づくりを追及して来ました。

 

そこで80周年記念モデルに刺繍バージョンを取り入れたいと考えました。

 

パタンナーの山本さんに内容を説明して、刺繍業者様に相談して見る事にしました。

近年大掛かりな刺繍はやってなかったので

以前お付き合いがあった刺繍屋様に連絡を取り、ご挨拶も兼ねて福山にある刺繍屋様にお伺いする事になりました。

 

福山のアルファ企画という刺繍屋様で、繊維産業の盛んな備後地方の広島県福山市にある繊維二次加工の会社です。

1989年に刺繍加工会社として創業し、その後他にはない特別な「ものづくり」を世に送り出して来ました。

また刺繍技術の世界大会「ユーロステッチ2000」において代表廣中様は最優秀賞を受賞され刺繍技術力、デザイン力、発想力を活かした様々なデニムの加工にチャレンジしています。

ご挨拶させて頂き、商品の経緯を説明させて頂きました。

 

 

「ビッグジョンの創業80周年を記念した特別な商品」

 

アルファ企画の社長様から

「よっしゃー面白れい物を作ろうや!」

 

と有りがたいお言葉を頂きました。

物づくりが大好きで、他社がやらない事を数々とチャレンジしてきたアルファ企画社長様と刺繍の打ち合わせが始まります。

色々と刺繍の見本や資料を見せて頂き、今後の進め方について打ち合わせをしました。

 

刺繍を進めて行く上でも様々な事を決めて行かないといけません。

 

  • 刺繍のデザイン画の作成
  • 刺繍デザインのデーター作成
  • 刺繍の種類の選定
  • 刺繍糸の色決め
  • 糸の種類、太さの選定
  • 刺繍の運針数
  • 刺繍のバランス

等があります。

 

私もワンポイントの刺繍は過去に経験がありますが、背中に入るような大掛かりな刺繍は初めての事で、これから頭を悩ませながら刺繍のデザインを進めて行きます。

 

試作サンプルを作り、糸の修正、刺繍のバランス、色の修正、デザインの修正を繰り返し行いました。

 

途中途中で社長様からアドバイスを頂き、刺繍の完成度を上げて行きます。

 

刺繍も様々な種類が有り用途によって使い分けをして行きます。

 

今回相良(サガラ)刺繍という刺繍をメインにとり入れました。

 

サガラ刺繍とは解り易く言うとスタジャンのワッペンなどに使われる処方で

昔からアメカジファッションに多く取り入られています。

ふっくらした立体感と独特な風合いが特徴でどこか懐かしく感じます。

 

サガラ刺繍は「シェニール刺繍」とも呼ばれ、1本の糸をカギ状の針ですくい上げながら模様を描く刺繍技術で編み物の目のようになる「チェーンステッチ・環縫い」と、糸をすくい上げてループ状になる「ループステッチ」などが有ります。

 

何度も試作サンプルを作り、修正を繰り返し行いました。

 

一番拘った所は「クラフトマンマーク」の色と「XXXX」の色です。

最初は濃いNAVYで考えていました。

 

長年ジャケットを着続けてデニムの色が経年変化で色落ちして色が薄くなった時に、濃い色の刺繍が浮かび上がって来る。

 

そんな先のエイジング後の事を考えながら商品を考えていました。

 

実際に試作サンプルを作成すると、濃いNAVYの刺繍箇所がデニムの色と被って遠目から見ると全く目立ちません。

 

パソコンの画面上で見る色目と実際製品に刺繍した色とは違ってなかなか思うように行きません。

 

刺繍屋さまに大変御協力頂き、何度も試作を作りながら、最終的に今の刺繍が完成しました。

 

XXXX」の文字は立体感のあるサガラ刺繍

 

その他の箇所はチェーンステッチのサガラ刺繍と通常の刺繍

 

様々な刺繍秘術を駆使して

 

特別なこの1本の為に時間を掛けて

 

ビッグジョンの創業80周年モデルのスペシャルモデル

 

次のモデルも刺繍を入れたいと考えています。

 

それはお客様が喜ぶ付加価値の有る商品づくりを追及する為に。

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