レザーベルトBLOG【第2話】
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皆様、こんにちはPLANNERの木村です。
前回に続いてレザーベルトが出来るまでのレポートを投稿させて頂きますが、
今回は皮工場についてレポートします。
私達は常日頃生活の中で、何気なく使っている革製品の多くは兵庫県の播磨地方(姫路市や神戸市を中心とした領域)で造られています。
レザーシューズ(革靴)
レザー手袋
ベルトやBAG
財布
キーホルダーなど
様々なアイテムを使用しています。
前回もお話ししましたがこの地域は生産量が日本一多いので日本一の革産地と言っても
過言では有りません。
その商品がどのような工程を通って製品になっているか?
今まで私もあまり考えた事が無かったのが本音です。
なかなか工場を見る機会がないと言うか、直接関係が無い為このような体験はとても貴重です。(見せて頂けない工場様も多いとお聞きしました。)
それぞれ皮の工場の内容も様々で職種毎の分業が多いようです。
- 皮鞣し工場(なめし)
*鞣しとは?
動物の皮は生ものなのでそのままにしておくと腐敗したり、乾燥すると板のように硬化しヒビ割れたり劣化してしまいます。そうした皮を利用出来るように、腐敗や劣化から防ぐ加工技術のことを指します。また単なる保護だけでなく耐久性を持たせる他、革製品として利用出来るように必要な作業のことを総じてなめし(鞣し)と呼びます。
鞣してない状態の事を「皮」と呼び、鞣したものを「革」と呼び区別しています。
鞣しの加工方法も各工場様でやり方が違って様々ですが、大きく分類すると下記の2種類になります。
■タンニン鞣し
皮革のなめし方法の中でももっとも伝統的な方法です。「渋なめし」「植物なめし」とも呼ばれる皮をなめす方法で、植物に含まれる「渋タンニン」には、皮に含まれるコラーゲン成分を結合させる働きがあります。この為、タンニンなめしをすることで、皮の繊維組織を硬くし、皮自体の性質を安定させる効果があります。
■クロム鞣し
合成剤(硫酸クロム、重クロム酸ナトリウム、クローム塩など)を利用した科学的な方法によるなめし方法で、タンニン鞣しとよく比較されます。現在の革製品の多くはこのクロム鞣しにより作られています。柔軟性かつ伸縮性を持ち、熱に強い革として利用出来ます。
初めて鞣し工場を視察させて頂き工場を案内して頂きました。
工場内は大きな木製の機械(タイコと呼ばれる皮を洗う洗濯機)が何台もあり、ゴロゴロと大きな音で回っていました。
皮とタンニンを入れて鞣し作業を行っていて皮とタンニンの独特な臭いが工場内を漂わせていました。
また入荷してきた皮を薬剤に浸けられ塩分を取る作業が大きな樽で行われていました。
(驚くほど巨大な木の樽に十数頭分の牛さんの皮が浸けられて加工されていました。)
- 革染色・仕上げ整理加工工場
鞣し作業が終わって皮から革になった状態の物を染色したり、光沢や艶を出す加工をしたりする工場様にお伺いしました。
鞣し工場様ではまだ動物感、生き物というイメージが強かったですが、
この工場では革屋というイメージ通りの工場でした。
機械の中で自動でエアーブラシのように色を染色して行きます。
色はお客様の要望で何色にでも染色可能で色々な種類の革を見せて頂きました。
また革の裏面の事を「床面」(とこめん)と呼び、表面の銀面とは異なって、ざらざらした手触りが特徴ですが、この床面をお客様の要望で綺麗に見せるような処理を行います。
工場自体は綺麗な工場で若く気さくな社長様でした。
- 革特殊加工工場
革の裁断、型押し、革の表面加工やベルトの縫製、穴あけなど
革から製品になるまでの工程を行う工場です。
革の裁断は商品にあった形に裁断して行きますが、型抜きに使う金型等も作製します。
こちらの工場で最終商品に仕上がります。
今回現場の実際加工されている工場様にお伺いさせて頂き、作る背景を見せて頂き色々と貴重なお話を聞かせて頂き大変勉強になりました。
実際これからサンプルを作って行きますが、自分の中にはどんな商品を作りたいか?
ある
程度見えています。(とても楽しみです。)
私達が普段何気に使っている革製品。
ジーンズの革ラベルにしてもそうですが、皮から革になる工程を見る事が出来てとても勉強になり色々と考えさせられました。
私達人間が生きて行く上で必要な食
肉を食べる文化
その残った皮から副産物である別の商品として生まれ変わる
皮職人から
革職人へと渡り
素晴らしい商品が生れて行く
それは「ビッグジョンの特別なレザーベルト」
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