【第十三話】パタンナーとのやり取りの話

【第十三話】パタンナーとのやり取りの話

こんにちは“5大陸オーガニックデニム”を企画したPLANNERの木村です。

そろそろ梅雨も明け夏本番の暑さが到来しますね。(個人的には夏が一番好きです。ビールが美味しいのと海が好き、ただそれだけの理由です。)

今年も暑い夏の時期ですが、しっかり水分を取って暑い夏を乗り越えましょう!!

 

さて前回は「シルエットについて」の説明をさせて頂きました。

今回80周年記念限定モデル“MODEL 80TH XXXX-EXTRA”を作成する為に、

皆様方に協力して頂き、時間を掛けてデニム生地が完成しました。

 

それは歴史あるビッグジョン社の創業80周年を記念した特別な商品だから、無理難題にも答えて頂き、そして新たな試みにもチャレンジして頂きました。

 

デニム生地を開発する一方、それと同時にジーンズの設計を進めて来ました。

ビッグジョンのパタンナーはパタンナー歴35年の豊富なキャリアがある山本さんです。

35年以上前からビッグジョン社を支えて来た重鎮で、とても厳しく仕事に関してとても熱心なお方です。

 

アパレルブランドにとってパターンは商品を作るのにとても重大な役割を担いでいます。

パタンナーは企画やデザイナーのデザイン画やイメージする物を正確に立体として仕上げる必要があるので数ミリ違うだけでもシルエットに影響が出て来ます。

最終的なアイテムの出来上がりはパタンナー次第とも言えます。

緻密な正確さが必要なのと企画のイメージすることを確実にキャッチする感性も必要となります。

 

私がこの企画を進めるのにパタンナーの山本さんに一番相談しながら物事を進めて行きました。

「木村君、ビッグジョンの柱はBASICじゃけん、BASICをしっかりやらなあかん。」と

2万回位言われました。。。

 

そして生地が出来る前から代替えの生地でパンツの形を作成して行きます。

シルエットの所とリンクしますがジーンズを履いた時のシルエット(形)こそ重要な要素になります。

 

各メーカーも形を決めるのに大変苦労していると思います。

 

 

 

私はビッグジョン社の歴代のサンプルから始まって、現行の商品も何千本もフィッティングを繰り返し、ビッグジョンの原型から修正を重ねて最終的に形を絞り込みました。

 

立ち姿が綺麗なのと特にヒップ周りを意識して修正しました。

素材感にあったシルエットで伝統のある「BASIC」な形を崩さず、履きやすい形を追及しました。

 

ビッグジョンのインスタグラムに上げている履き込みサンプルはプロトサンプルですが、その以前から代替えの生地でサンプルを作成し、各部位を採寸して、洗濯をして縮みを入れてから採寸して、フィティングを繰り返し、山本さんにチェックしてもらい、修正する所の型を修正、それを何十回と繰り返し行いました。

 

ポケットの大きさやポケットの位置なども繰り返し調整しました。

 

山本さんに何度もアドバイスを頂きながら、サンプルをアップデートして行く日々が続きました。

 

何度もサンプル修正を繰り返して、洗濯をして縮率を入れ、採寸してフィッティングを繰り返し行い少しずつ今の形が完成しました。

 

ビッグジョンの企業理念である

 

QUALITY COMES FIRST

 

「品質は全てに優先する」

受け継がれて来た信念がここに有ります。

 

商品を見て、穿いて頂けたらその意味を実感して頂けると思います。

何度も試作サンプルを作りながら修正を重ねて出来上がったシルエットは、他社には決して真似出来ないビッグジョン独自のシルエットになります。

 

NEXT第十四話【デニムジャケット】

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